この芝大神宮、俗称・芝神明のお祭りは例年9月11日~21日の実に11日間の長い期間開催する事で有名です。
「関東のお伊勢さま」といわれ、全国から参詣者が集まったため、開催期間が長く なり、あんまり祭りが長くつづくので口の悪い江戸っ子は、「だらだら祭り」 とあだ名しました。
お祭りの中日、14日~16日が一番盛り上がり、数年に一度、宮神輿や氏子各町会の連合渡御が行われます。このお祭りの名物は、生姜(しょうが)市です。近郷農家が生姜を持ち込み、境内や参道で盛んに売ったのが始まりとか。
生姜には毒消しの効果があり、由井正雪が徳川幕府に謀叛を起こしたときは 玉川上水に毒を流しましたが、たまたま上水で老女が生姜を洗っていたために江戸市民は助かったという話が伝わり、この芝神明のお祭りで売られるようになりました。
歌舞伎で上演される「め組の喧嘩」は当境内で起きたそうです。
この芝居は、浜松町の辰五郎がひきいる江戸の消防隊「め組」の一党が力士の四ツ車大八、九竜山浪右衛門らと対立、頭の辰五郎がかわいい女房のお仲とも別れて、決死の一戦をまじえようとしたところを町内の顔役のとりなしで めでたく仲直りという物語です。
この事件、実は江戸時代の実話をもとに講談や芝居に何度となく取り上げられ たようです。
むろん、実際の事件のころは、境内はもっと広く、吹き矢や揚弓場などという今日のアミューズ・センターのようなものや、水茶屋まである江戸庶民の遊び場でした。
「火事と喧嘩は江戸の華」の喧嘩には、持って来いの場所だったようです。
出典:街をたのしく!住建ハウジングの東京地域情報サイト
TOKYOさんぽ 東京おもしろ雑学
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